谷川主脈の一番端にある「平標山」。標高2000m弱でありながら森林限界を楽しめるこの山は、都心から電車とバスのみでアクセス可能で、無雪期であれば初心者でも十分に楽しむことができるオススメの山です。
時間に余裕があれば谷川主脈最高峰の「仙ノ倉山」もセットで登ることができます。
山腹には「「平標山の家」という山小屋と併設するテント場もあり、利用することで谷川岳まで続く”谷川主脈縦走登山”も可能です。
「森林限界の登山に挑戦してみたいけど初心者だし不安。。」
「まだ低山登山したことがないけれどそろそろ標高が高めの山にも挑戦してみたい!」
そんな思いを持っているあなたに特にオススメしたい!
必要な装備からアクセス方法・ルートの紹介と、僕自身の山行記録を参照しながら魅力いっぱいの平標山登山をご紹介していきます。
平標山ってどんな山?
標高1984mの山で、豪雪地帯の谷川主脈の一部で標高2000m以下でありながら、美しい笹尾根の天空トレッキングが楽しめる山として人気です。
多少の急登や階段の登山道はなかなか大変ですが、山頂付近はその名の通り比較的なだらかで登山道の整備も整っており、無雪期は最低限の装備があれば初心者でも十分に登ることが出来る山です。
ほとんどの登山者は日帰り登山ですが、山腹には「平標山の家」という山小屋と、併設するテント場もあります。テント場はあまり広くないので少し注意が必要です。
【アクセス方法】
JR越後湯沢駅からバスで平標登山口下車
平標山登山に必要な装備とは?(無雪期登山)
基本的には低山の日帰り登山装備で問題ありません。
とはいえ、長時間森林限界の周りに遮るものがない山道をあるくことになるので、気候に応じて必要な防寒具(インナーダウン・フリースなど)を準備するようにしましょう。
アウターレイヤーは防風・防水のものが絶対になります。
また、木製の階段が組まれた登山道が多いので、トレッキングポールがあると便利です。その際木製の登山道を傷つけないように、トレッキングポールの先端にはゴムキャップを着用した状態で使いましょう。
登山でのレイヤリング・防寒着の組み合わせ方などを紹介している記事
平標山・仙ノ倉山をセットにしたモデルコース紹介
【コース概要】
平標登山口~松手山コース~平標山・仙ノ倉山~平標山の家~平標登山口
バスで平標登山口に到着して左手に進むと、登山者向けの広い駐車場があります。そこに仮設トイレと登山ポストがありますので、準備をしつつ登山届を提出しましょう。
駐車場から奥に進むと、橋がありそこを渡ると登山口が見えてきます。
序盤、松手山の稜線にでるまでは樹林帯で、つづら折りの急坂が続きます。
このコースの踏ん張りどころでもあるので、焦らず着実に登っていきましょう。
稜線に出ると視界が開けてきて、道もなだらかになり森林限界の雰囲気が出てきます。
松手山の頂上に着く頃には左手にテーブルマウンテン苗場山の特徴的な山容を眺めることができます。
松手山を過ぎてからは、平標山の豊かな笹尾根を歩いて行くことになります。
天気がいいとこの道は本当に気持ちがよく、ふと振り返ればこんな素晴らしい景色が広がっています。
難点としては、登山道が階段状になっている箇所が多く地味に疲れることです。また、森林限界で風が強いときなどは、もろに風を身体に受けて体温が急激に下がることもあるので服装のレイヤリングにも注意して歩きましょう。
平標山の山頂は360度の展望で、苗場山をはじめ奥利根の山々を見渡すことができます。
ここから平標山の家に下るルートと、仙ノ倉山への縦走路に分かれます。今回は仙ノ倉へピストンして戻ってくるコースを紹介します。
平標山~仙ノ倉山間は、なだらかなアップダウンを繰り返していく道で、木道が組んである箇所も多く、とても歩きやすいです。
「ここは本当に標高2000mなのか?」
と思ってしまうくらい平らな草原のような景色が広がっています。これも他の山にはなかなかない魅力の一つだと思います。
仙ノ倉山の山頂からは、谷川主脈が一望でき、手前にエビス大黒ノ頭をなめて、奥に万太郎山、谷川岳と連なる様は圧巻の景色です!!
最奥には東北一高い山、「燧ヶ岳」も見えています!この眺めを見るだけでも仙ノ倉山に来た価値がありますよ!
最高の景色を見て、記念写真を撮ったら、平標山まで戻ります。
平標山に着いたら、平標山の家への尾根道を下っていきます。この道は多くの箇所が木の板が組まれた階段になっているので、結構膝にきます(笑)。ご年配の方などは安全のためにもトレッキングポールがあると便利かと思います。
この尾根は本当に綺麗なところで、大きな笹尾根が見事な山容を作り出しており、紅葉の時期などは金色の尾根にナナカマドの赤が見事に映えます♪
平標山の家も本当に絵になる山小屋で、個人的に↓がこの山で一番好きな景色です!
平標山の家に着くと下ってきた尾根を一望できます。小屋の横には名物の「平標の鐘」があるので、記念にひとたたきしときましょう♪
小屋から平標登山口へは平元新道という樹林帯の道を下ります。45分ほどで上信越自然歩道という林道に着きます。
ここから平坦な道を一時間弱ほど歩けば登山終了です。
帰りに温泉! 大源太山経由で浅貝へ下るルート
平標山の家からは平元新道を下る以外にももう一つ、大源太山への登山道が分かれています。
体力と時間に余裕があればこの大源太山を経由して、三角山、毛無山と縦走して浅貝というバス停まで下ることが出来ます。
基本的に樹林帯歩きになりますが、ところどころ開けていて紅葉時期などはとてもいい道になります。また、平標山の家までに比べて極端に人が少なくなるので静かな登山を楽しむことができるルートです。
僕が歩いた時は誰にも会いませんでした(笑)。
周りに何もなかった平標登山口に比べ、浅貝に下ると日帰り温泉をやっている旅館がいくつかあります。帰りのバスに乗り込む前に温泉につかって、登山で疲れた体と心を癒すのもいいものですよ。
気軽に森林限界が楽しめる平標山登山に挑戦しよう!
平標山の魅力は十分伝わりましたか?平標山は都心からも日帰り可能で、気軽に高山のような森林限界の景色を楽しむことができる素晴らしい山です!
登山ルートもバリエーションがあり、実力次第でルートをいろいろと増やしていくこともできます!
しっかりと準備を整えて、あなたも平標山に挑戦してみてください!
東京から電車・バスで行ける日帰り登山におすすめの山(初心者向)
東京から電車・バスで行ける日帰り登山におすすめの山(~中級者向)
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